私というプレゼンスを呼び覚ます〜ローズマリーの波動とウェルビーイング
- shirokikurage

- 11月14日
- 読了時間: 14分
【ローズマリーものがたり】vol.2ローズマリーの波動とウェルビーイング
Shield72°製品の主成分(基剤)として採用したハーブ、ローズマリーの魅力を、深掘りしつつご紹介させて頂く【ローズマリーものがたり】
前回は「聖母マリアの青い祝福」と題して、ローズマリーが古来から「記憶」と結びつけられ、マリア様の祝福を受けたハーブとして祝福を循環しつづけているのではないか、という側面を深掘りしました。
現代社会の喧騒のなかで、わたしたちは「やるべきこと」に追われ、ふと「いま、ここにいる完全な存在としてのわたし(プレゼンス)」という感覚を見失いがちです。
賢者のハーブとして名高いローズマリーの力は、たんなる成分や香りの枠を超えて、人の内側にある「私自身」という輪郭をクリアにし、人生を楽しく明るく、そして力強く生き抜くためのウェルビーイング(心身の充実)をサポートしてくれると考えています。
その秘密は、記憶という言葉とともに口承されてきた、ローズマリーのもつ波動にあるのだろうな、と。

賢者のハーブが導く「プレゼンス」の覚醒
古代ギリシャの学生たちが試験前にローズマリーの冠を戴いたのは、記憶力のためだけではなかったかもしれません。目の前の瞬間に全集中するという(現代風にいうと全集中の呼吸みたいな)プレゼンスの覚醒を、求めていたのではないのかな、と。
人間存在は万物の生命種のひとつであり、すべてはつながっているという感覚を合意的現実世界にセットして、その世界線をおおくの人々がシンプルに認識していた(ふつうの感覚として持ちあわせていた)古代人にとって、ハーブのかもしだす雰囲気や気配(今風にいうと波動や周波数)を認知できるクオリアは、しっかり機能していたのではないかと想像しています。
香りを聞くと頭がシャキッとするローズマリーの成分1,8-シネオールは、脳を覚醒させ、集中力を維持する手助けをします。
ローズマリーが呼び覚ます「記憶」とは、過去の知識だけでなく、「私自身がどのような存在であったか」という原初の感覚、つまり揺るぎない自己(プレゼンス)を維持する、力のことを意味していたのだろうと考えています。
「律儀で献身的」なローズマリーの波動、葉水というエリキシル
Shield72°が国産無農薬栽培のローズマリーを蒸留した葉水(ハイドロゾル)を、基剤にしようとこだわった理由のひとつに、フシギな歴史の背景や伝承、口承されてきた使用方法などへの、憧れにも似た思いがありました。
葉水は精油のもつ凝集されたエッセンスのインパクトとはちがって、ローズマリーの生命力が穏やかに水に溶けこんだ、やさしい波動をもっている状態と感じています。
水溶性の微量成分と芳香成分が溶けこんだ葉水は、ローズマリーの「祝福のエネルギーという波動」を、具現化したエリキシルだのだろう、とも感じています。
人の背丈ほどに成長しても人を見下ろすほど高くならないその植生からも、「人類に歩調を合わせ、献身的に尽くす」という祝福エネルギーを体現しているようで、葉水は、そのやさしい波動を、肌はもちろんこころや細胞のすみずみにまで、届けてくれるのだろうな、と。
「守りの力」が育む、揺るぎない自己肯定感
ローズマリーのもつ強力な抗酸化力(ロスマリン酸、カルノシン酸)は、古来より食べものや人を「まもる」役割を果たしてきました。
この「まもる力」を、Shield72°は製品の鮮度と安定性(合成防腐剤不使用)を保つことはもちろん、紫外線や乾燥にさらされる人のバリア機能の安定性をサポートできたらいいなという思いとともに、コンセプトとして託しました。(化粧品の効能機能を保証するものではありません)
ハーブが通奏低音のように人に贈りつづけている波動は、とてもシンプルな自己肯定感。
ローズマリーを日常使いすることで、こころの内の平安と静寂さ、リラックスする感覚が常態となり、ローズマリーの献身的な気配を感じられるようになって、「私は、こんなにも丁寧に、力強く守られている」という肌感が生まれてきます。
「わたしというプレゼンスを認め、受け入れる」自己肯定感は、(多分)一朝一夕で得られるものではないのだろうと思いますが、ローズマリーの恩寵を肌になじませる体験を積みあげてゆくことで、万物とつながっている真実のわたし、本質のわたしを思いだせる、と考えています。
ローズマリーの波動を日常に、朝から夜まで「祝福循環」
ローズマリーの波動とウェルビーイング。
Shield72°の香りを身にまとい「祝福の循環」を日常に呼びこみましょう。
朝のスイッチ(覚醒)に、ぼんやりした頭をリフレッシュして、一日のはじまりをクリアにし、穏やかで安らぎに満ちた波動でスタートします。

日中のリセット(プレゼンスの回復)に、疲れて自分を見失いそうになったとき、シュッと魔法のひと吹き。「いま、ここにいる完全なわたし」を取りもどし、「大丈夫、私は一人じゃない、すべてはつながっている、世界はやさしい場所だ」という安心感を思いだします。

夜の浄化(穏やかな安定)、一日の終わりに終日溜めこんだ不要なエネルギーを浄化して、過去に縛られず、未来の不安を手放した、いまここにいる感覚を味わいます。ローズマリーの爽やかな芳香は、だれもが自由で解放されたイメージを描く助けになります。

国産ローズマリーに託す未来の希望
広島県で大切に育てられた、顔の見えるローズマリー。
この恵みを基剤としたのは、未来を描く希望になり、持続可能な産業構造を応援したいという、わたしたちの強い願いも込められています。
ローズマリーの多面的な魅力と、その「フシギな力」をあなたの日常に。
「私というプレゼンス」を取り戻し、祝福を循環させる一歩を応援します。
ローズマリーは聖母マリアの祝福だけでなく、古代ギリシャの神々にも愛され、悲劇のヒロインの最期のメッセージにも登場します。
ローズマリーには「理性と情熱」「秩序と混沌」といった対立する世界線を「記憶」という一本の糸で繋ぐ、もう一つの壮大な物語が隠されています。
後半に綴りました、神話の境界線・太陽神アポロンのツインソウルも、たのしく読んでくださるとうれしいです。
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当サイトで紹介しているローズマリーの歴史的逸話や一般的な性質は、化粧品の効能を示すものではありません。製品の効能効果は「保湿」が目的であり、香りは「賦香」を目的としています。
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Shield72° Organic aroma skincare series
当社製品Shield72°は、広島県産無農薬栽培ローズマリー葉水(基剤)を主成分とし、保湿目的で有機栽培によるローズマリー葉エキス、賦香にはオーガニック・ローズマリー葉油(精油のこと)を配合しています。
全製品において合成香料を使用せずオーガニックアロマ100%の自然なオリジナル・ブレンドの香りです。
ハーブのちから、自然のめぐみ、そして祝福を。
あなたの日常に、ローズマリーの律儀で忠実な力を。
「いま、ここにいる完全な存在としてのわたし(プレゼンス)」を取り戻し、祝福を循環させる一歩を、Shield72°とともに踏みだしてみませんか。

もうひとつの【ローズマリーものがたり】
神話の境界線、太陽神アポロンのツインソウル
アポロンとディオニュソスの世界線
神話には、形式と秩序への衝動(アポロン的)と、陶酔と創造への衝動(ディオニュソス的)という、真反対でありながら、たがいを補完しあう対なる概念があります。
この二柱は、牧神パンという「全て(Pan)」を意味する原初の両性存在から、分化して創造されたツインソウル的関係性という説があります。

アポロンは理性、形式、秩序、光、予言の象徴。
枠をまもる、個体化推奨派。
形を明確にする造形芸術の原理です。
ディオニュソスは情熱、混沌、陶酔、自由、音楽の象徴。
枠におさまるものをかたっぱしから融解し、個体化したものを永遠のなかに解体する音楽芸術の原理です。
ローズマリーは古来、アポロン神に捧げられたという記述がのこされています。

「記憶」ということばとセットになって伝承されてきたローズマリーには、理性と情熱、形式と混沌、秩序と自由は、もとはひとつだったことを忘れないでね、というエッセンスが秘められているのかもしれません。
ハムレットから考察する時を超える神話元型の悲劇
ローズマリーが文学史においてもっとも有名になったのは、シェイクスピアの『ハムレット』。
『ハムレット』は「存在の問い」「真実の探求」といった根源的な葛藤を描く普遍的な物語で、ギリシャ神話の復讐譚オレスティアが神話元型とされています。
《ハムレット概要》
ハムレットの父である国王が急死してまもなく、叔父のクローディアスが王位を継ぎ、さらにハムレットの母である王妃ガートルードと再婚するという事態が発生します。
父王の亡霊がハムレットのまえにあらわれ、クローディアスによって毒殺されたと告げて、ハムレットに復讐を命じます。
ハムレットは亡霊の言葉が真実であるかを見極めるため、狂気を装います。
そして劇団を呼んで、父の殺害状況を再現する劇を上演しました。
そのとき現王クローディアスは動揺しまくり、ハムレットは亡霊の言葉が真実だと確信します。
ハムレットの復讐は、意図せぬ形で悲劇を連鎖させてゆき、恋人オフィーリアの父(大臣ポローニアス)をまちがって殺害してしまいます。オフィーリアは狂気に陥り、命を落とします。
亡き父の復讐を果たす機会をうかがっているハムレット。
父ポローニアスを殺され、妹オフィーリアを狂死に追いやったハムレットに復讐したいレアティーズ。
真実を知っているハムレットを確実に暗殺したいクローディアス。
復讐は復讐をひきよせ、三つ巴の復讐劇は最終的に王妃ガートルード、レアティーズ、クローディアス、そしてハムレットと、主要人物全員が命を落とすという結末で幕を閉じます。
オフィーリアが配ったハーブのメッセージ
狂気のさなかでオフィーリアは、王の周りで権力に媚びる宮廷人たちを表すのにフェンネルをつかい、裏切りを示すためにコロンバイン(苧環属)をつかって、現王クローディアスに含みのあるハーブを渡します。
ルー(ヘンルーダ)は悔恨を意味するハーブ、王妃 ガートルード と、 自分自身に渡しました。
「ルーはあなたに。私にも少し分けておくわ。私たちは日曜の恩寵と呼ぶけれど…」
ローズマリーは兄レアティーズへ記憶と思い出のメッセージを託して渡しました。
「これをおあげ。これはローズマリー、思い出のため、覚えていて」
▼ハーブをもっとホリスティックに。いろんな意味を持っていることを伝えたい【ハーブ天然ものがたり】でフェンネルとルーの記事を配信しています▼
【ハーブ天然ものがたり】ヘンルーダ/ルー 悲運をはじめたものは悲運を終わらせることができるし、呪いをかけるハーブは呪いをとくことができる。二極化された地球世界ならではのドラマティックな展開は、悲観主義と楽観主義のあいだに道をつくり、互いを分断したことからはじまりました。ほんらいは不二であるものを分断するのにつかわれたのがヘンルーダとパセリなのだとしたら、悲運と呪いの世界にも、好運と恩寵の世界にも通じる道を敷いて、「多様な現象の本性は不二である」ことを、後世に伝えてきたハーブなのではあるまいか、と。ヘンルーダに芸香/うんこうと名づけた古人の洞察力は、まさに芸に秀でた名人上手のなせるワザ。書籍に献じられた文字のつらなりは、からだとこころとあたまをつらぬき、霊魂にまでつながる道をとおして、分断されたふたつの世界を往来する勇気と、あるきつづける意欲をなんどもかきたて、文字どおり道しるべとなってくれます。きっとヘンルーダは筆先から(PC時代のいまは指先から)、絹糸のように顕現しつづけるエーテル体が文字というカタチになり、人類の道しるべになることを知っているのかもしれません。
【ハーブ天然ものがたり】フェンネル 肉体(物質)方向に中層重心をおとしてゆくことが、時代の最先端だったギリシャ・ローマ時代には、四大精霊もエーテル成分も、見えなくなり、わからなくする必要があったのかもしれませんし、もうエジプト時代は終わったんだから、人間の頭が鳥とか獣にみえたりするのは、時代遅れ極まれりですよ、という感じだったのではないかしら。人を人型たらしめるために、霊魂をしっかり肉体に鎮めて、ふらふらさまよい出ないようにするためにフェンネルは最先端を走るハーブで、エーテル界を見えなくして、地上世界の美しさに開眼するのにちょうどよい興奮剤にもなったのかな、と。フェンネルは魔除けにも使われていたハーブで、種は強力な守護魔力をもっており、悪霊やゴーストが棲む屋敷の鍵穴にフェンネルの種をつめておくと、すぐに消えてしまうというエピソードが面白いです。消える?それとも見えなくなる?あらゆる存在は「在る」と考えているわたしは、相手が消えるのではなく、自分の立ち位置が変わるのだろう、と思っています。

「復讐」の神話的役割
神話や古典ものに描かれる復讐劇は、個人的な感情のうっぷんをはらすというより、失われた世界線を回復するときのためにくりかえされる「儀式」なのかな、と思うことがります。
原初神の記憶ー古代の神々(原初神)は、人類に対して容赦のない自然の力、プリミティブでラジカルな法則を象徴しています。(天地がまだ分かれるまえの風も火山も雷も大シケの海もドカンドカンと激しい状況でからみあっていて、人類が創出されるまえの神さまなんだから、そりゃそうだよね)
古い神々から新しい神々への交代劇(神話)は、古い法則が背後に隠れることを意味します。
ハムレットが背負っている復讐は、新しい秩序(新しい神のひとりアポロン的な理性)のもとで、古い法の存在(原初神=父王)を忘れないために行われる、「記憶」を媒介としたイニシエーションなのかな、と想像してみます。
儀式は一度はじまっちゃったらもう止まらない、止められない。人ひとりの力ではあらがうことのできない、潮流みたいなものなのかもしれないな、と。
復讐は、復讐を呼び、すごい数の人々をまきこんで、分割と分裂をくりかえしながら、勘違いやら行き違いやらがテンコ盛りに交錯して、それは集合的なカルマになってしまいます。
けれど陰極まって陽に転ずるのが宇宙法則で、行けるとこまで行き切ると、踵をかえしてこんどは統合に向かい、恩赦や赦しを学びつつ、みんなでカルマ解消!みたいな物語が生まれるんだな、と。
復讐も赦しも、時間の質を堪能しながらつみあげてゆくプロセスがあり、それは宇宙が変容しつづけるための原動力のひとつなのだろうと想像しています(復讐をお勧めしていませんょ、むしろ復讐譚はもう時代遅れとさえ思っています)。
アポロン神が司る理性、予言、法は、ディオニュソス神の情熱、混沌、自由と対をなしています。
亡き父王を忘れないハムレットの復讐は、古い血の掟を、新しい理性の裁きへと昇華させるプロセスの物語、とも解釈できます。
「原初神を忘れない=記憶を持ちつづける」ことは「万物は古い土台から分霊して創造された兄弟みたいなもん」ということを記憶にとどめるこで、どれほど対立しようとも、復讐者と裏切者は、元はおなじところから派生してるんだってことに、ちゃんと帰結できるよう、恒常性機能は宇宙をまたにかけてはたらきづつけているよと、神話元型はつたえているのかもしれません。
全体性(ホリスティック)の探求
アポロンとディオニュソスが原初神パンから分霊した「ツインソウル(二極化)」という説は、復讐劇にホリスティックな解釈をもたらします。
殺された「父」(原初神)の存在を忘れないことは、分断された「理性(アポロン)」と「情熱(ディオニュソス)」が、失われた全体性(原初神)を渇望し、再び統合しようとする、自然なこころのうごきと考えることができます。
「忘れないで」というメッセージをこめて渡されたローズマリーは、「かつて全体だった状態」を忘れず、理性と情熱に分断された自己を再び統合するための「記憶」の象徴であり守り手です。
ローズマリーの香りは、復讐(とか悔恨とか自己憐憫とか自信喪失とか)、いろいろな過去のネガティブ行為を超えて、「私はここに存在する」という自己アイデンティティ(プレゼンス)を明確にするのに役立ちます。
ローズマリーの香りによって「記憶が呼び覚まされ」「全体性の豊かな存在感を思いだし」「いまここにいる完全な存在としてのわたし」を取り戻すという体験は、香りに馴染めば馴染むほど実感できるようになり、古人がのこしてくれた記述や口承に、偽りはなかったんだなぁと腹落ちします(所感なり)。
アポロンとディオニュソスという対なる神々の力を調和させる(かのような)ローズマリーの香りは、礼節のある狩人のように、秩序と生命力のバランスを整えてくれると感じています。
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「オーガニックアロマの自然な香りが「記憶を呼び覚ます」ようにはたらきかけて、いまここにいる完全な存在としてのわたし・プレゼンスを取り戻すきっかけになったらいいね」
ローズマリーの香りは、此岸(こちら)と彼方(あちら)の境界線に立つハーブとして、「意識」と「無意識」、あるいは「記憶」と「現在」をつないで、ウェルビーイングへと導く頼もしい存在、と考えています。
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神話元型から、普遍的な物語の要として登場し、「記憶」「忘れないで」という言葉とともに語りつがれてきた、もうひとつのローズマリーものがたり、いかがでしたでしょうか。
▼次回は、民謡「エルフィン・ナイト」に秘められた、異界との「境界線」に迫ります。【ローズマリーものがたり】第3回をお楽しみに!




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