【ハーブ天然ものがたり】パームツリー|青い海のココヤシ|砂漠を生きるナツメヤシ
- shirokikurage

- 3 日前
- 読了時間: 10分

青空にスンと立つ、てっぺんひとつの聖なる草
毎日、太陽が一度ずつ歩みを進めながら、内なる宇宙を耕してくれるサビアンシンボル【星と神話のものがたり】に、パームツリー(ヤシの木)が登場しました。
双子座の知性がもっともクリエイティブに結晶化し、最高峰の完成を迎えるステージ、双子座25度「綺麗に剪定された、ヤシの木」です。
【星と神話のものがたり】双子座25度はこちらです
双子座25度のものがたりでは、大人のハサミをダイナミックに携えた「内なるマスター」が登場し、優しさゆえに抱え込みすぎていた「他者の課題」や、脳内を過剰に生い茂らせていた「不要な情報」をザクザクと剪定していく、愛ある引き算の美学をお届けしました。
いま私が住んでいるエリアには、日常の風景のなかにあたりまえのようにパームツリー(ヤシの木)が溶けこんでいます。どこまでも高く、青い空に向かって枝分かれせずに、スンと一本の幹を伸ばし、てっぺんの王冠のような成長点で太陽の光を受けとっているその姿は、風来坊みたいな気配もあるのに、筋が通っていて軽さと明るさもあって、ゆるいんだけど「なんか、かっこいい」です。
見上げているだけで、あたまの中のモヤモヤが綺麗にそぎ落とされ、自分の中心軸へと意識が戻っていくような、フシギな爽快感をもたらしてくれる植物だなぁと感じます。
双子座の知性極まれりの25度に、他の大木ではなく「パームツリー」という植物が選ばれたのはどうしてかな、と常々考えていました。
日常で見慣れたその姿の奥には、地球と共生するために何千万年もかけて編み出してきた生存戦略と、人類の歴史がはじまる遥か手前から紡がれてきた、壮大な「光と神話の記憶」が眠っています。
木(木本)ではなく、巨大な草(草本)
パームツリーは名前に「ツリー」とついていますが、植物学的には「樹木」ではなく「単子葉植物(草)」の仲間です。
通常の樹木には「形成層」があり、毎年、年輪を重ねて幹を太く、固くしていきますが、パームツリーには年輪がありません。
彼らは、草としての柔軟性を保ったまま、繊維をスポンジのように粗く編み上げることで、あの巨体を維持しています。
パームツリーはどこまでも「草としての柔軟さ(柔軟宮の知性)」を保ったまま、天へとまっすぐ伸びていきます。
台風が来ても絶対に折れない「最強のしなやかさ」
パームツリーが自生する南国は、定期的に巨大な台風やハリケーン(突発的なカオス・ハプニング)に見舞われる場所です。
他の頑丈な大木ならポキリと折れてしまうような暴風の中でも、ヤシの木は地面にペタリとつくほどグンニャリ自分を曲げて、風を受け流し、嵐が去ると何事もなかったかのようにスンと元に戻ります。
パームツリーは高く成長するたびに下の古い葉を枯らして、風の通り道(隙間)をつくることで、おどろきの柔軟性を維持しています。
成長点は「てっぺんの1箇所」
普通の木は、枝分かれしたすべての枝の先からあたらしい芽がでますが、パームツリーには「枝」がなく、幹の最上部にある「ただ1つの成長点(王冠のような場所)」からしか、あたらしい葉っぱをだすことはできません。
てっぺんの成長点が傷つけられたり、古い葉で塞がれてカビてしまったりすると、ヤシの木は一瞬で枯れてしまいます。
青い海の「ココヤシ」と、砂漠を生きる「ナツメヤシ」
たいていは「ヤシの木」と聞いて思い浮かべるのは、南国のエメラルドグリーンの海辺に斜めに傾きながら生えている、大きなココナッツの木(ココヤシ)かな、と思います。

ココヤシは「水の元素」をたっぷりと含み、海流に乗って世界中の海岸へと旅をする、オープンで大らかな海洋メッセンジャーみたいな植物です。
一方で、古代の聖書やエジプト神話、そしてハーブ・植物療法の歴史において「生命の樹」として崇拝されてきたパームツリーの正体は、灼熱の砂漠のオアシスにそびえ立つ「ナツメヤシ(デーツ・パーム)」です。
学名は Phoenix dactylifera 、「フェニックス(不死鳥)」の名をもつ、驚異の生命力の化身といえます。
ココヤシが海を愛する水のエレメントなら、ナツメヤシは容赦なくふりそそぐ太陽の光(火)と、どこまでも深い大地の地下水脈(土と水)を統合する、圧倒的なグラウンディングの王者です。

砂漠の血液、ひと粒のデーツがもたらす「思考の剪定」
ナツメヤシの原産地は、ペルシャ湾、あるいは北アフリカの砂漠地帯と言われています。
数千年前から、砂漠を旅するキャラバン(商隊)たちは、数粒の乾燥デーツと水さえあれば、何週間もの過酷な旅を生き抜くことができると口承してきました。それゆえ現地では「神の与えた食物」「砂漠のパン」と称えられています。
現代の栄養学からみると、デーツには、現代人に不足しがちなミネラルが、これでもかと凝縮されています。
鉄分・亜鉛: 血を養い、エネルギーの循環を助ける。
マグネシウム・カルシウム: イライラした神経を鎮め、深い安心感をもたらす。
カリウム: 体内の余分な水分や「滞り」を軽やかに流し出す。
精神宇宙の視点(感情のスケール)から見ると、デーツは「過剰に生い茂った思考の葉(脳の興奮)をザクザクと剪定し、エネルギーをお腹(丹田)へ、すとんと落としてくれるハーブ」なのかな、と思います。
スマホの画面から溢れるノイズや、他者の不機嫌に翻弄されて、脳内で暴風注意報が発令され、あたまがクラクラしているとき、ひと粒のデーツを口に含んでみると...。
濃厚で、どこか懐かしい黒糖のような甘みは、外側のカオスにふりまわされていた意識を、一瞬で「いま、ここ」にある一本の太い主軸へと連れ戻してくれる(と、思います)。
肉体を養うことは、そのまま、魂の神殿の風通しを良くすることなので、ナツメヤシはその実をもって、人を物質の階層(突発的な台風のような状況)からまもってくれているのではないかな、と。
ひと粒のデーツが、過酷な地上を生きる私たちの肉体と神経を、これほどまでに潤してくれる理由は、ヤシの木のルーツが、食糧を超えた「天上のひな型」と直結しているから、と感じています。
ヤシの木の誕生は約8500万年前(中生代・白亜紀後期)
つくしの祖先であるロボク(巨大トクサ)が地球を覆っていたのは、恐竜よりもはるか昔、約3億5000万年前の「石炭紀」と呼ばれる時代です。
シュタイナーの霊学的な視点で見ると、この頃の地球はまだ、濃密な湿った霧(水蒸気)と炭酸ガスに包まれ、地上と天界の境界線が今よりもずっと曖昧な、「エーテル界の魔法がそのまま物質化していたような時代」だったのだろうと想像しています。
植物たちは「花」を咲かせることも、「種」をつくることもせず、ひたすら胞子を飛ばして増えていきました。
つくしやスギナは、地球の肉体がまだ固まりきる前の「原初の水と霧の記憶」を、今もその身に宿している「生きた化石」です。
ヤシの木(ヤシ科)が地球に登場したのは、それからもっと後の時代、「白亜紀の後期(いまから約8500万年前)」です。
ティラノサウルスやトリケラトプスが大地を闊歩していた、恐竜時代の黄昏時です。
数億年という地球の歴史のなかで、白亜紀という時代は「地球にはじめて、太陽の光がストレートに差しこむようになった大転換期」でした。
大気がクリアになり、世界が明るく目覚めたことで、地球(ガイア)は大きな決断をしたのではないか、と想像しています。
たくさんの太陽エネルギーを受けとることで、それまでのシダや針葉樹たちがつくる世界線を一歩進めて、「花を咲かせ、種(いのちの結晶)をつくる植物(被子植物)を地上にデビューさせよう」と。
ヤシの木は「花の時代」の幕開けと同時に産声をあげた、被子植物の中でも最初期の古参グループにはいります。
つまり、ヤシの木は地球に「太陽の光(火のエレメント)」が完全に確立された瞬間の記憶をもっている生命種です。
白亜紀に登場した新しい植物たちの多くは、その後、幹を太く固くする「年輪(形成層)」を発明し、ガチガチの「木(木本)」へと進化していきました。過去の履歴を積み重ねる、いわば「土のエレメント」への同化を強固にする道をえらんだわけです。
けれど最初期に生まれたヤシの木は、「草(単子葉)としてのしなやかさ」を手放しませんでした。
彼らは、地球に新しく降り注ぐようになった「太陽の光」を受けとるために、ストレートに天とつながる一点を保持し、「生きた光のアンテナ」になることを選んだのかもしれないな、と。
つくし(スギナ)が、まだ太陽の顔がおぼろげだった「霧と水の原初」を生き抜くためのデトックス(珪酸・ミネラルの塊)の智慧を持っているのだとしたら、ヤシの木は、太陽という主権に出あうことで「光の目覚め」へと進化したガイアの周波数をサポートして、太陽の光を積極的に受けとれるよう、てっぺんひとつに生長点をのこし、草として生きる道を選んだのではないか、と想像しています。
ヤシの木が「双子座25度」という、知性の最高峰であり、自らの内なる太陽(主権)を誕生させる度数にシンボルとして選ばれたのは、そのあたりに関連があるのかもなぁ、と。
3億年前のつくしたちが「霧と水の原初の記憶」を生きる胞子のパイオニアなら、ヤシの木は、地球の大気がクリアになり、初めて太陽の光がストレートに地上へ降り注ぐようになった時代に生まれた「光と花のファーストペンギン」みたいな感じでしょうか。
ヤシの木は、過去を記憶する「年輪」を持たず、いつでもいま、この瞬間の太陽の光をまっすぐに受けとるための、瑞々しい草としての構造を選んで、ガイアにその光をたっぷり届けているのだろうと思います。
☆☆
ここから先は、パームツリーの葉の一枚一枚に刻まれた、時空を超える神話と元型の神秘の扉を開いていきます。
【ハーブ天然ものがたり】シリーズは、星とハーブ、そしてアロマの専門教材を販売されている団体様に、公式テキストとして定期的にお買い上げ・ご採用いただいている連載コラムでもあります。
そのため、ここから先の深層階は、有料エリアとさせていただいております。もちろん、ここまでの「地上の知識(無料部分)」も、パームツリーが持つしなやかな自立のエネルギーを十分に受け取っていただけるよう、心を込めて綴りました。
この先(有料エリア)に綴りました内容はざっくり以下のようになっています、目次もご参考にしてください。
聖書における「生命の樹=ナツメヤシ」の根拠
聖書(創世記)の本文には、「りんご」や「ナツメヤシ」といった具体的な植物名はでてきません(ちなみに知恵の実は中東の気候からして「イチジク」や「ザクロ」だったという説が有力です)。
シュメール神話(エンキ・エンリル)とナツメヤシのつながり
シュメールの伝説「アダパの物語」やエミシュとイントゥンの神話など、アダムとイヴの元型物語の舞台は、ナツメヤシの故郷であるメソポタミア(現在のイラク周辺)です。
パームツリー(ヤシの木)の、神話元型エトセトラ
世界各地の神話において、パームツリーは過酷な砂漠(カオス)の中で人々を生かす「生命の樹」として崇拝されてきました。
パームが登場する伝説には、双子座25度の「主権の行使(剪定)」を読み解くための重要な鍵が隠されています。
1.ギリシャ神話、太陽神アポロンの誕生と「勝利の象徴(ナイキ)」
2.聖書とキリスト生誕、聖母マリアを癒した実
3.古代エジプト神話、不死の神アトゥムと「時間・再生の刻印」
4.砂漠のおとぎ話、石を乗せられたパームツリー(逆境でのグラウンディング)
地球の古参植物、パームツリー・ヤシの木
地球学校での学びは、すきあらば自己肯定感をざくざくと刈りとるトラップがもりだくさんで、つい(無意識に)自分の価値を証明しようと躍起になってしまうことは珍しくありません。外側のカオスにふり回されているときほど、自分の外側にたくさんの「枝葉」を茂らせて、気づかぬうちに武装してしまいます。
続きはこちらで!白木海月@Shield72°公式note





コメント