【星と神話のものがたり】水瓶座25度☆奇妙な舞いは至上のヨロコビ
- 3 日前
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長かった夜が明けます。
21度の絶望、22度の癒し、23度のシャーマニックダンス、そして24度の静寂。
「針の穴」をとおるような、きびしい変容のプロセスをくぐりぬけて、サナギはまったくあたらしい生きものへとつくり替えられました。
今日、太陽は水瓶座25度へ進みます。 ついに、羽化のときです。
シンボルは「右の羽がより完全に形成された蝶(A butterfly with the right wing more perfectly formed than the left)」です。
「右の羽」が、先なのは...
このシンボルで、とても大切なポイントがあります。
原文にあるように、蝶の羽が左右対称ではなく、「右の羽が、左よりも完璧に形成されている」という点です。
伝統的な象徴として、右側は「理性・能動・発信・意識」を、左側は「感情・受容・受信・無意識」をあらわします。つまりこの蝶は「あたらしい知性(右)」がさきに完成して、「あたらしい感情(左)」が少しおくれている状態です。
神秘思想家グルジェフの教えをひもとくと、人間の「高次な感情」のエネルギーは振動数がものすごく速く、「高次な思考」よりも強烈なパワーをもっているとされます。
もし、肉体をもったまま、強烈な「感情のエネルギー(左羽)」がいきなり形成されてしまうと、わたしたちの神経系はショートしてしまうかもしれません。
右の羽が先行して形成されるのは、まだ重力が支配するこの世界で、宇宙樹(知の構造)という止まり木に自らを安定させるためでもあります。不均衡な羽は、荒れ狂う地上の風に飛ばされないための、「錨(いかり)」のような役割も果たしています。
24度では経験から蒸留された「骨太な知恵」を教える(伝える)プロセスが描かれていました。そのプロセスを経ることで、木の枝でサナギから羽化した蝶は、高次のエネルギーを安全に地上に流すための、強靭な回路(右の羽)を広げていきます。
「先に、あたらしい知性の翼をひろげてごらん、至高のよろこび(左の羽)は、そのあとから安全についてくるから」 そんな星の声がきこえてきそうです。
「右」が象徴する、天から地へのきざはし
「右の羽が、より完全に形成される」という不均衡さには、古くから伝わる「右」と「左」の深い意味が隠されています。
カバラの伝承や日本の古神話のなかで、「右」は天のエネルギーが地上へと降りてくるプロセス(創造降下)を象徴します。
たとえば、ひな壇に飾られる「右の橘(たちばな)」は、常世の国から持ちかえられた「非時香菓(ときじくのかくのみ)」、つまり時間に左右されない永遠の生命と幸運を、天から地上へと降ろす象徴です。
水瓶座17度の番犬がまもりつづけてきた「未来の知恵の水(サダルスウドのアンブロシア)」は、24度で申し分のない蒸留をへて、いま、右の羽という回路になり、天と地をつないでいます。
「想い」より、理(ことわり)
一方で、「左」は地から天へと還っていくプロセス(統合上昇)や、すべてを包み込む包容力を象徴します。日本の伝統でいえば、春に咲き誇る「左の桜」、受容の力です。
25度の段階では、左の羽はまだ右ほど完璧ではありません。
「自分自身の感情を天に昇華させること」よりも、「サダルスウドから流れてくる宇宙の理を、この地上で正しく機能させること」に全神経を集中させています。
「自分の想い(左)」を優先させるのではなく「宇宙の理(右)」を地上に定着させる。
「合意的現実社会に生きる、ふつうの暮らしを営む人間」であることへの潔いあきらめと、天に対する深い信頼が、水瓶座25度がもつ「不均衡さ」の正体です。
いまはまだ、より完全ではない左の羽は、地上の足場を完全に手放したときに、ようやく広がる「離陸の翼」です。左と右がそろって、ほんとうの完璧さを手に入れるとき、止まり木すらも必要がなくなります。
不均衡なダンス、至上のよろこび
24度で、バーバ・ヤガーから「光るどくろ(死をくぐり抜けた知恵)」を手渡されたことで、いっときも油断しない、狩人のような峻厳さを身につけた25度は、重くシリアスな知恵を、重力から解き放たれるための「飛翔のエンジン」へと変容させていきます。
サナギ(内面世界)の時代はおわり、美しい羽をひろげて、外の世界に飛び立つ(表現する)準備に入ったことを意味しています。
それは言葉かもしれないし、アートかもしれないし、あるいは「ただそこに在る」という圧倒的な存在感そのものかもしれません。
「あたらしい知性(右の羽)」をつかって、サダルスウドが導く幸運を地上にアンカリング(定着)していくことが、水瓶座25度の蝶がもつ使命であり、ヨロコビです。
右の羽のほうが大きい蝶の飛び方は、きっと地上の常識から見れば「不均衡で、奇妙なダンス」に見えるかもしれません。
けれど水瓶座成分にとってはその奇妙な舞いが、サダルスウドからふりそそぐ「宇宙の風に乗るための、最高のバランス」です。
たとえば神秘学者ルドルフ・シュタイナーの写真を見るとき、彼があまり笑っていない(現代的な感覚では「シリアスな表情」に見える)ことを不思議に思うかもしれません。
でも、彼の内側では、宇宙の神秘にふれる法悦や、精霊たちとの対話という、とてつもない熱狂とよろこびが渦巻いていたと思います。
25度の蝶も、はた目には理解されがたいアンバランスさのなかで、軽やかな「宇宙の風」をつかまえて飛ぶことへの、至上のよろこびに震えています。
サナギという静謐な場所から外に出ていくときは、心細さもあるかもしれません。
いまはまだ「右の羽(確かな知性)」という杖をたよりに、盤石な構造(宇宙樹)の枝に止まって、羽を乾かす必要があります。その構造さえも、いずれ卒業すべき「最後の支配」になることを、このときの蝶はまだ知りません。
☆関連動画1
【ハーブ天然ものがたり】オレンジ(右の柱と左の柱についての所感を綴っています)
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(常世の国から持ちかえられた「非時香菓(ときじくのかくのみ)」詳細動画)
【今日の地球フィールドワーク】水瓶座25度
風を感じて羽化する
外に出て、風を肌で感じてみましょう。サナギから出た蝶が、外界にでて、はじめての風にのるように。背中から右の羽がうつくしく開かれるときの、かすかな音に耳を澄ませます。風にあたって、羽はゆっくりと乾いていきます。肩を動かしたり、腕をまわしたりしながら、羽のうごきを感じてみます。その羽は、どのくらいの大きさで、どんな模様ですか?右の腰から、背中、そして肩から腕へ、おおきな動きをつくりながら、深呼吸してみます。
「右側のちから」を信じてみる
今日は、自分の「直感」や「ひらめき」を、言葉や形にすることにトライしてみてください。右の羽(あたらしい知性)をひろげるイメージで、自然界にひろがるフレームをつくることからはじめましょう。羽の絵を描いて視覚化してみるのもよいし、右の羽を感じながら降りてくる言葉を書きとめておく方法もあります。なんども繰り返していると、からだの外側にひろがる羽をイメージしやすくなり、それはあなたのエーテル体だということを、実感できるようになります。
サダルスウドのバックアップを感じる
「自分ひとりの力で飛んでいる」と思わなくて大丈夫です。あなたの右羽のうしろには、つねに「最上の幸運」という名の宇宙的な追い風が吹いています。夜寝る前や、朝起きてすぐに、サダルスウドの輝きを想像してください。眠りと目ざめの「あわい」に想像することは、星との通信手段になります。
羽化をとげた蝶は、これからどこへ向かうのでしょうか。
つぎの26度では、そのあたらしい知性をつかって、周囲の環境に直接はたらきかけるような、より繊細で魔法のような「感知能力」を学びはじめます。
右の羽を力強くはばたかせながら、 サダルスウドの輝きをまとって、あたらしい空へ飛び立ちましょう。
☆☆☆
サビアンシンボルとは?地球には360パターンの、宇宙と地球をむすぶ物語があります。
それは占星術で使われる「星のメッセージ」、サビアンシンボルと呼ばれています。
地球を中心に大きな円を描くと、広大な宇宙にむかって360°の方向がセットされます。360度の円を12区分したその先にはゾディアックサイン(12星座)があり、1区画(1星座)のなかには30度の方向があるので、地球からみて宇宙を360個に分けた「区画」がある、ということになります。1区画(1度)ひとつひとつに、ちょっと不思議な「物語」があって、それは短い詩文で表現されています。
1日1度、太陽が進行することで(じっさいは地球が動いているんだけど)、太陽の背景にはゾディアック(獣帯)と呼ばれる12星座の方向が示されます。地球と太陽の向こう側にひろがる「方向性」をつなぐことで、360の物語が始動する、というのがサビアンシンボルなんだな、と感じています。
象徴とか物語とか詩文というのは、その方向性にどんなエネルギーがあるのかを、いろいろな方法で表現してきた、この地球の歴史的なつみかさねなのだろうと考えています。
サビアンシンボルについてもっと知りたい!
つづきはこちらで>>>【星と神話のものがたり】はじまり





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